1990年に日本ペプチド学会が発足しましたが、日本におけるペプチド科学者の集会が始まったのは、大阪大学に於いて第1回ペプチド化学討論会が開催された1962年です。この第1回討論会から今日までの半世紀、50年余りの間に、我が国のペプチド科学は飛躍的な発展を遂げ、国際的にも高い評価を得ており、昨年には第50回記念のペプチド討論会とアジア太平洋国際ペプチドシンポジウムを併せて開催いたしました。このような世界のペプチド科学発展への貢献は、会員の皆様の弛まぬ努力の賜物であり、学会としても今後も更なる発展に向け、努力を続けてまいりたいと考えております。
学会活動を積極的に行うために、これまで年会や国際学会の開催助成に加えて、学会賞、奨励賞および討論会でのポスター賞の授与、若手研究者の会、市民フォーラムやペプチドフォーラムの開催助成、トラベルアウォード(若手会員の国際学会参加支援)などを拡大して参りました。これらの事業等の実施にはより多くの予算が必要となります。これまで本学会では学会会員の会費収入に加えて、幸いにも賛助会員会費をはじめとして企業よりの多くの学会活動支援を受けて、安定した活動を実施できておりました。しかし、世界的な景気の低迷と企業活動方針の変化などに伴い、賛助会員も減少し、学会収入は漸減している状態です。
これを受けまして、学会発足以来、変更をしておりませんでした会費につきまして、正会員のみ値上げを行い収入の増加を図りたいと思います。併せて、賛助会員の勧誘、国や企業、財団などへの助成、支援などの申請や依頼を強化して参ります。
学会会員の皆様におかれましても、学会費などの捻出は非常に難しくなっているとは存じますが、今後のペプチド学会発展と研究者育成のため、是非ともご承諾くださいますよう、お願い申し上げます。
会費値上げ(案)
- 正会員の会費を5,000円/年(現状4,000円/年)とする。
- 学生会員の会費は現状維持(2,000円/年)で改訂しない。
- 値上げした正会員年会費は、2015年度から適用する。
日本ペプチド学会
会長 赤路 健一